コンセプト
大学がないこの町で若者が溢れる地域再生を目指して
この活動は丹波市と関西大学の連携協定に基づき、中山間地域にある集落の景観や住まい、暮らしを豊かにするために活動をしています。
豊かな自然の恵みや資源、歴史・文化等が色濃く残るこの丹波市は魅力的な地域ですが一方で様々な課題を抱える地域でもあります。私たちはここで暮らす方々と共に力を合わせて地域課題の解決や地域の発展に向けて活動し、学生と地域が共に学ぶことを目的としています。
大学の中では学べない地域の課題や可能性を、大学生や若者はこの活動を通して肌で触れ、実践的に学ぶことができます。ただの活動フィールドというわけではなく、学生と地域住民が交流し、学生にとっては学びを地域には活力や新たな価値を生み出します。
また、丹波市には魅力的な人や企業に溢れています。そのような方々に学生が交わり、自ら地域の課題や魅力を体感してもらいます。学生自身でそれを感じ、自ら考え、行動できる「考動力」を身につけることができます。
関西大学佐治スタジオとは
関西大学佐治スタジオとは2007年に兵庫県丹波市と関西大学の連携協定締結により、授業の実施やプロジェクトの拠点、地域と大学の交流拠点として設立された、兵庫県丹波市青垣町佐治にある地域と大学の交流拠点です。
中山間地域の丹波市において、「関わり続ける定住のカタチ」と「21世紀型の故郷づくり」を活動当初からのコンセプトとして、大学が地域に関わり続けるからこそできる定住の新しいモデルづくりや地域再生に取り組んでいます。関西大学の理念「学の実化(じつげ)」にもあるように、丹波市に関わる学生が在学中に社会へ触れ、地域の課題や可能性を肌で感じることで、将来へのキャリア形成や多様な価値観を学ぶことができます。
「関わり続ける定住のカタチ」とは
学生自体は地域に関わっても卒業していきます。しかし、大学が地域に関わることで、卒業しても新たな学生が入学してきます。そうすることで、どんどん新たな学生が丹波市に関わり続けることができます。さらに卒業後も学生は丹波市を知ることで、好きになり訪れる人や、遠くに離れても丹波市のことを考える人が増えていきます。それらは直接、定住にはつながらないかもしれませんが、学生、卒業生がそれぞれの「関わり続ける定住」を実践していくというコンセプトです。
「21世紀型の故郷づくり」とは
近年のニュータウンの開発や住宅団地の増加により、祖父母の世代から団地住まいという学生が増えてきており、農山漁村に故郷を持たない学生が増えてきています。(もちろん故郷を持つ学生にとってもですが)そういった学生を中心にこの丹波市が第二第三の故郷となることを目指しています。
同年、現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)(2009年度に終了)に採択されたことをきっかけに関西大学が丹波市で行う単位認定授業の「地域再生(丹波)」や「ワークキャンプ(丹波)」が始まりました。それだけでなく、佐治スタジオも現代GPスタートと同時期に賃貸契約をして、空き家リノベーション事業をスタートしています。現代GP終了後も関西大学と丹波市が同意の上、事業が継続されました。
2010年、現代GPが終了をするまでに2軒の空き家(佐治スタジオ、本町の家)を改修し管理していました。それらの受け皿や補助金などに頼らない空き家運営が課題としてあったのですが、地域の方々と当時の関西大学佐治スタジオスタッフが協力し、それらの空き家の運営に加え地域の空き家活用や再生を目的とした団体「佐治倶楽部」を立ち上げました(2021年より特定非営利活動法人)。
現在、NPO法人佐治倶楽部は、5軒の空き家を管理しており、丹波市で行う授業やプロジェクトの運営を関西大学・丹波市連携事業推進協議会より委託を受けて運営しています。詳しくは右のURLをご覧くださいhttps://sajiclub.jimdofree.com/
2016年さらに連携を強固にしていくために、「関西大学・丹波市連携事業推進協議会」を設立し現在も様々なプロジェクトを実施しています。